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(2016年10月1日配信)

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【メルマガアーカイブ】甲州「醸し」の仕込みを行いました!!
(2016年10月1日配信)

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  • 2018年06月07日
  • ワイン造り メルマガアーカイブス 2016年10月 醸し(マセレーション・スキンコンタクト) 甲州 甲州ワイン ワイナリー見学 ぶどう品種 

私、寺井が今回の最新情報をお届け致します!

 

みなさまこんにちは、今回で4回目の登場となります、蔵人の寺井です。
ワイナリーではいよいよ仕込みの最盛期、忙しい日々を送らせて頂いております。
今週は日本の固有品種「甲州」の仕込みが作業の中心となりました。

サドヤでは昨年から、通常の甲州の仕込みとは別に「醸し」の甲州の仕込みを行っています。

白ワインは通常、除梗、破砕後、直ちに圧搾し、取り出された果汁のみを発酵させますが、

「醸し」仕込みの場合、果皮や種を、長時間果汁と接触させたまま造ります。

 

白ワイン用のぶどうを用いて、赤ワインと同様の造りをする為、出来上がったワインの色は、

オレンジの色調となります。白ワインを醸造する際、品種の個性を引き出す為に、果皮、種などを

発酵前に果汁と数時間接触させる(スキンコンタクト)を行う場合がありますが、「醸し」仕込みの

場合は、更に長時間に渡りスキンコンタクトを行います。

私達が醸出した「甲州醸し 2015 SMOKE – スモーク -」の場合は、発酵初期の48時間、

甲州ぶどうの果皮と果汁を一緒に浸し保持しました。ぶどうの持つ果皮成分の抽出を目的と

しています。これにより、フェノール成分、色素成分、カリウム等が増大し、ワインの香り、

味わいに独自の厚みと広がりを加えています。

 

今年の甲州の「醸し」仕込みですが、スキンコンタクトの時間は昨年と同様、48時間行いましたが、

新たな試みとして昨年とは違う“酵母”を使用してみました。昨年の仕込みの際

「甲州醸し 2015 SMOKE – スモーク -」には、シュール・リー製法の

「サドヤ 甲州シュール・リー 2015 「緑」 – Green -」と同じ酵母“uvaferm 228”
を使用したのですが、今年は“Lalvin ICV-D47”を使用してみました。

 

昨年、セミヨンの樽発酵を行った際、2種類の酵母を使用したのですが、一方の酵母を使用した樽の方が

アルコール発酵が活発になるまでの時間がより短いように感じられました。それが“Lalvin ICV-D47”です。

 

スキンコンタクトの時間を昨年と同様に行った場合、アルコール発酵が活発になるまでの時間が

短い酵母を使用した方が、より果皮成分の抽出が出来るのではないか?と、考えた為です。

酵母を替えてみた事により今年の甲州の「醸し」仕込みのワインは、「甲州醸し 2015 SMOKE – スモーク -」よりも、

より個性豊かな味わいになる事を目指しています。どのような味わいに仕上がるのかが楽しみです。

 

来週からはいよいよ、カベルネ・ソーヴィニヨンの仕込みが始まる予定です。

皆様に美味しいワインをお届け出来るよう、来週も精一杯努力致します。どうぞ、ご期待下さい!!

 

※過去に配信したメールマガジンのアーカイブです。リンク先等が変更になっている場合もあります。

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